ムスリム学びブログ

インドネシア人と結婚したムスリムの日々の学びの記録

ケアが必要な子供に対するイスラム教育

(ここではインドネシアのテレビ番組、Kalam Hatiで先生がお話しされた内容に基づいて書いています。)

 

自閉症など、特別なケアが必要なお子さんを持つご家族はきわめて大きな忍耐をされていると思います。しかし、実はこのようなお子さんのいるご家庭は、アッラーから最も美しい贈り物を贈られているのです。特別なケアが必要なお子さんをお持ちのご家族は最後の審判の日、アッラーの審判を免除されます。マーシャッラー。一般の人はハッジ(大巡礼)やタハッジュド(深夜の礼拝)で高いイバーダ(崇拝行為)の報奨が与えられますが、このようなお子さんは、アッラーによって身体的な試練を与えられているので、その状態に忍耐することによって高い善行の報奨が与えられます。

 

では、特別なケアが必要な子供をどのようにしてイスラムに導いたら良いのでしょうか。ラシード先生によれば、簡単なことから段階的に教えれば良いそうです。例えば、食べ物がおいしいと感じた時、「アッラーがこの食べ物をくださったよ。アッラー、ありがとうって言おうね」という具合です。このような子供は、普通の子供よりも敏感な心を持っており、言葉が心に入りやすいからこれで十分ということです。

 

ここで先生は、預言者様(彼に平安と祝福あれ)のお話を紹介されました。預言者様(彼に平安と祝福あれ)はある時、クライシュ族の有力者らをイスラムに入信させるため、話に忙しくされていました。そこに盲目のイブン・ウンム・マクトゥームがやって来て、預言者様(彼に平安と祝福あれ)が話に忙しくしているのに気付かず、イスラムの教えを預言者様(彼に平安と祝福あれ)にしつこくせがんでしまいました。預言者様(彼に平安と祝福あれ)は話が邪魔されるのをお嫌いになり、イブン・ウンム・マクトゥームを相手にせず、有力者らとの話を優先させました。このことについて、アッラー預言者様(彼に平安と祝福あれ)をお咎めになりました。

 

「(ムハンマドは)眉をひそめ,顔を背けた。 (1) 一人の盲人がやって来(て話が中断され)たためである。 (2) あなたにどうして分ろうか,かれは清められるかも知れないことが。 (3) または訓戒を受け入れて,その教えはかれを益するかもしれないことが(4)」

クルアーン、眉をひそめて章、80:1-4)

 

私は最初、預言者様(彼に平安と祝福あれ)でさえ、目の見えない人に対してこのような態度をとられたのかと驚きましたが、実は預言者様(彼に平安と祝福あれ)が私達を代表してアッラーにより戒められたのではないかという気がしています。預言者様(彼に平安と祝福あれ)は私達人間の代表です。私達が陥りやすいことだからこそこの訓戒が授けられたのではないかと思います。アッラーよ、どうか私達が身体の不自由な人々に対してアッラーがお好みになる態度をとることができるように導いてください。

 

(Kompas TV、Kalam Hati、ラシード先生の講話より)