ムスリム学びブログ

インドネシア人と結婚したムスリムの日々の学びの記録

卵子を凍結保存してもいいですか?

(ここではインドネシアのテレビ番組、Kalam Hatiで先生がお話しされた内容に基づいて書いています。)

 

番組視聴者から、卵子の凍結保存についてイスラム的見解を求める以下のような質問が寄せられました。

 

「私は37歳の未婚女性です。子供が欲しいので卵子を凍結保存しておきたいのですが、このことについて先生のご意見を聞かせてください」

 

結婚相手に恵まれず、出産適齢期が過ぎて行くことを心配して、出産できる年齢のうちに自分の卵子を凍結保存しておきたいという女性からの質問です。この質問にラシード先生が回答されました。以下にまとめます。

 

卵子の凍結保存は、最近の医学の発達により可能になったものであり、預言者様(彼に平安と祝福あれ)の時代に存在しなかった方法であるため、新しいイスラム的見解が必要になりますが、卵子の凍結保存については、イスラム学者の間でも見解が一致していません。ただ、ひとつ言えるのは、凍結保存する精子卵子も正式な夫婦から採取したものである必要がります。

 

先生は、凍結保存した精子卵子を管理している施設で取り違えが起きないかを心配されていました。また、研究者や医師はその分野では専門家であっても、イスラムに関しては専門家ではないので、よく注意しなければならないと言われました。そして「アッラーが諸事を簡単にしてくれるから絶望しないことです」と強調されました。

 

出産年齢の卵子を保存しておきたい気持ちはよく分かります。おそらく切実な思いからそのような方法を探られたのでしょう。一方、先生が言われたように、施設内での試験管の取り違えが起きる可能性を考えると怖い思いがします。自分だったら躊躇するかもしれません。やはりドゥアー(アッラーに祈願)してアッラーのご意志にお任せするのが一番良いのではないでしょうか。この質問者のような悩みを抱える女性にどうかアッラーが出来るだけ早く良いご縁をお恵みくださいますように。

 

(Kompas TV、Kalam Hati、ラシード先生の講話より)