ムスリム学びブログ

インドネシア人と結婚したムスリムの日々の学びの記録

感染症により亡くなった方の遺体を埋葬するまで

(ここではインドネシアのテレビ番組、Kalam Hatiで先生がお話しされた内容に基づいて書いています。)

 

インドネシア新型コロナウイルスに感染して亡くなった方は2万人を超えており、感染の拡大に歯止めがかかっていない状況です。今日は感染症で亡くなった方の遺体を埋葬するまでの流れについて、ラシード先生が説明された内容をまとめたいと思います。

 

遺体を埋葬するまでの過程には通常とは異なる2つの方法があり、一つ目はアッラーの道で起きた戦争で殉教した場合に行う方法です。預言者様(彼に平安と祝福あれ)の時代に起きたバドルの戦いやウフドの戦いがこれに相当します。この場合、衣服はそのままの状態で、戦死した土地ですぐに埋葬します。

 

二つ目は感染症で亡くなった場合に行う方法です。この場合、遺体を洗浄し、白い布で覆い、お祈りをし、埋葬するという通常と同じ手順を踏む必要があります。ただ、ウイルスに感染する危険性があるため、通常とは方法が異なります。まず遺体を洗浄する人は、遺体の性と同性の人が行います。ウイルスに感染しないように全員医療用防護服を身に着けます。遺体が服を身に着けている状態であれば、脱がさずに洗浄します。排泄物があれば流し出します。次に遺体を白い布で覆います。それから、ウイルス感染の予防のため、遺体をビニールで密封します。その後、隔離された場所でお祈りを行います。最後に埋葬します。埋葬の前後にお墓の上でお祈りを行っても構いませんが、感染を避けるため、遺体のある場所とは異なる場所でお祈りを行うこともできます。以上が感染症で亡くなった場合に遺体を埋葬するまでの流れになります。

 

先生によると、シャヒード(殉教者)は5種類あり、戦争で殉教した人、(宣教師など)アッラーの道で奮闘した人、感染症で亡くなった人、腹痛で亡くなった人および溺死した人がこれに相当し、この5種類のムスリムは無条件で天国に入れてもらえます。インシャッラー。

 

私達は現在のコロナウイルスの蔓延をネガティブに捉えてしまいがちですが、裏を返せばアッラーからの大きなご褒美が待っています。前にも書きましたが、アッラーを信じて毎日忍耐しているだけでも、毎日アッラーからたくさんのご褒美があるのです。ですから心を強く持てばいいのですが、それが難しいのであれば、心を強くしてくれるようにアッラーにお願いしてみると、精神的に楽になれるのではないでしょうか。インシャッラー。アッラーがコロナ禍の私達の心を強くしてくださいますように。

 

(Kompas TV、Kalam Hati、ラシード先生の講話より)