ムスリム学びブログ

インドネシア人と結婚したムスリムの日々の学びの記録

ケチな人は地獄に近く天国から遠い(続)

(ここではインドネシアのテレビ番組、Kalam Hatiで先生がお話しされた内容に基づいて書いています。)

 

前回のお話の続きです。私達は礼拝の最後に右を向いて「アッサラームアレイクムワラフマトゥッラー」、左を向いて「アッサラームアレイクムワラフマトゥッラー」と言います。これは「あなたの上に平安とアッラーのご慈悲がありますように」という意味です。つまり、私達ムスリムアッラーとの関係だけでなく、左右にいる人、つまり周囲にいる人との関係も大事にしなければならないことを意味しています。自分と自分の家族はお腹が満たされているのに、隣人が空腹の状態であれば、その人は信仰心があるとは言えません。私達はアッラーからもらった生活の恩恵を享受しても良いのですが、他人に与えることを忘れてはいけません。

 

預言者様(彼に平安と祝福あれ)は言われました。

 

「サダカ(任意の喜捨)をすると本当に災難が取り除かれ、リズキ(糧)が増えます」

ハディース、タブラニ伝承、アブドゥッラー・イブン・マスード

 

また、預言者様(彼に平安と祝福あれ)は私達のために「アッラーからの恩恵が追加されますように」と3回祈願してくださいました。預言者として1回祈願するだけでも私達にとっては十分なのに3回も祈願してくれたのです。アルハムドゥリッラー。

 

先生はあるお金持ちの夫婦のお話をされました。ある日その家族が食事を楽しんでいると、貧者が食べ物を求めてその家にやって来ました。夫はその人に食べ物を与えず、妻に追い払うように命じました。それから時は流れて、その妻は夫に離婚されました。離婚された女性は貧しさから物乞いをしていると、あるお金持ちの男性と縁が出来て結婚しました。そして経済的に何不自由なく暮らしていました。ある日、その夫婦の家に貧者が物乞いにやって来ました。その貧者はなんと前の夫でした。妻は現在の夫に、「この人は自分の元夫で、以前あなたが食べ物を分けてほしいと言ってやって来たときにあなたを追い払った人です」と言うと、夫は「構わないよ。食べ物を分けてあげて」と言いました。マーシャッラー。

 

この例のように、人生の中で現在と未来の立場が逆転することがあります。今は生活に余裕があったとしても、将来、助けを求める立場になるかもしれません。そして誰が助けてくれるか分かりません。ですから私達は普段から人に施していく必要があります。次回はインシャッラー、視聴者からの質問に先生が回答された内容を書きたいと思います。

 

(Kompas TV、Kalam Hati、ソルメド先生の講話より)