ムスリム学びブログ

インドネシア人と結婚したムスリムの日々の学びの記録

ノンムスリムの祭日に贈り物を

(ここではインドネシアのテレビ番組、Kalam Hatiで先生がお話しされた内容に基づいて書いています。)

 

外務省のデータによると、インドネシアではイスラム教が87.21%と圧倒的多数を占めていますが、そのほかにもキリスト教9.87%、ヒンズー教1.69%、仏教0.72%、儒教0.05%、その他0.50%(2016年、宗教省統計)となっており、さまざまな宗教が存在します。今回は番組に届いた「いつもイードルフィトル(イスラム教の祭日)にノンムスリムの隣人から贈り物をいただいています。お返しにその人の宗教の祭日に贈り物を贈っても良いでしょうか」という質問にラシード先生が答えた内容を紹介します。

 

先生はクルアーンを引用して説明されました。

 

アッラーは,宗教上のことであなたがたに戦いを仕掛けたり,またあなたがたを家から追放しなかった者たちに親切を尽し,公正に待遇することを禁じられない。本当にアッラーは公正な者を御好みになられる」(試問される女章、60:8)

 

下線は即ち善良なノンムスリムであり、この人たちと良い交流をすることは禁じられていません。贈り物を贈れば相手も喜びますし、そこから温和なムードが生まれます。預言者様(彼に平安と祝福あれ)もノンムスリムからの贈り物を受け取っていました。相手の宗教の祭日であるかないかに関わらず、善行のひとつとして行えば良いでしょう。そうすればインシャッラー、アッラーに善行として受け入れられます。

 

日本でいうと、お正月にお年玉をあげるとか、クリスマスやお雛祭りにケーキをプレゼントするとかいう行為がこれに該当するのでしょうか。宗教というよりは文化である気もしますが。いずれにしても「プレゼントを贈る」という善行のひとつとして行うことがポイントでしょう。他宗教の人々と良い交流をしていけば、ムスリムの善行を見てもらえるチャンスにもなり得ます。多くの人が本来のイスラムの姿を見てくれるように、私達ムスリムは努力していかなければならないと思います。

 

(Kompas TV、Kalam Hati、ラシード先生の講話より)