ムスリム学びブログ

インドネシア人と結婚したムスリムの日々の学びの記録

貧血を放置しては危険!

これまで私は健康診断の貧血検査で度々再検査を受けるように検査機関から通達されていたにもかかわらず、特に症状もないからと放置していました。ところが最近になって、貧血を放っておくと大変なことになることを知りました。今日はそのような考えに至った過程と貧血について学んだことを書いてみたいと思います。

 

私は以前からひどく肩が凝り、頻繁に頭痛が起き、疲れやすく、夕方ウォーキングマシンで歩いた後に胸の動悸がしたり、パソコンに向かって文を書いていると酸欠を感じたりすることが度々ありました。パソコンに向かって作業することが多いので、眼精疲労によるものと思っていましたし、何とか乗り切れてしまうのでずっと放置していました。

 

そんな私が貧血を意識するようになったきっかけのひとつが、前にこのブログの「富士山を訪ねて」に書いたように、昨年の11月に富士山の五合目から車で帰る途中で突然息苦しさと激しい頭痛に襲われたあの出来事でした。本当に今まで体験したことのない激しい頭痛で、嘔吐を繰り返しました。標高の高い場所で呼吸困難に陥った時は、もしかして自分はこのまま死ぬのではないかという恐怖感さえ覚えました。その時、現地の病院で様々な検査をしたものの、特に何も異常はなかったし、帰宅後、地元の脳神経外科に行ってMRI検査も受けましたが、脳に異常はありませんでした。なので、標高の高い場所だからあのような状態になったのではないかと思い、この時は特にそれ以上何もしませんでした。

 

ところが先日、その富士山の時と同じような症状が発生しました。用事があって出掛けた帰りで、主人と車で帰る時でした。私は助手席に座っていました。少し疲れを感じていましたが、普通に主人と会話をしていました。ところが、車を走らせて少し経った頃、突然胸が息苦しくなりました。そして胃に痛みを感じるようになり、激しい頭痛に襲われました。症状は一晩休んで少しずつ良くなりましたが、富士山のような標高の高い場所ではなく、普段の生活の場所でこのような症状が現れたことに私は恐怖を感じ、すぐに病院を受診することにしました。昨年受けた健康診断で要精密検査となっていた心電図と貧血が原因かもしれないと思い、循環器内科を受診しました。

 

病院で心電図、血液検査、心エコー、ホルター心電図の検査を受けた結果、心臓は動きが遅めではあるものの、特に問題ないとのこと。ただ、(日本人女性特有なのだそうですが)心臓の形が小さいので、全身に送り出される血液の量が少ないことと、ヘモグロビンや赤血球の大きさをみるMCV、貯蔵鉄量をみるフェリチンなどの値が極端に低い「鉄欠乏性貧血」であるために、全身に血液が届きにくい条件が揃っているとのことでした。なので、まず貧血を何とかした方が良いと主治医から言われました。鉄剤を飲んでそれでも改善しないなら何か他の疾患が隠れているかもしれないそうです。鉄剤はフェロミアという錠剤です。この薬剤は胃が爛れやすく、吐き気をもよおす人が20%ほどいるらしいのですが、私は問題なく服用できています。アルハムドゥリッラー。

 

鉄剤は非ヘム鉄なので、消化管からの吸収率はヘム鉄の5分の1ないし6分の1の5%に過ぎません。非ヘム鉄はヘム鉄よりも安価ですが、吸収率が悪く、胃腸障害を来しやすいという特徴があります。医療機関保険診療で処方可能な経口鉄剤は非ヘム鉄しかないようです。ムスリムの私にとっては動物性のヘム鉄でない方が良かったので、アルハムドゥリッラー、鉄剤が身体に合っているみたいで良かったです。

 

貧血とは血液中の赤血球の中にあるヘモグロビンの濃度が著しく低くなった状態なので、酸素を全身に運搬する役割を担っているヘモグロビンの濃度が低くなると、全身に酸素が行き渡らなくなり、酸欠になります。重い貧血になると、心臓はたくさんの血液を送り出そうとして活発に動くようになります。その結果、心臓にかなりの負担がかかり、心不全などの重度の疾患に至ることもあります。放置しておくと大変な事態になりかねません。私はしばらく貧血の治療に集中していくことにしました。

 

私は自分が酸欠になったり、頭痛や肩こりになったり、ウォーキング後に動悸が激しくなったりするのは、もしかしたら全部貧血によるものではないかと疑い出しました。そうであれば、貧血の治療によってこのような悩みから解放されるかもしれません。そう思うと楽しみな気がしてきます。とりあえず1ヵ月鉄剤を処方されているので様子をみてみようと思います。鉄剤の治療は半年間です。吸収率が5%なので長期にわたる投与が必要ということでしょうか。

 

ウォーキングなどの有酸素運動によってBDNF(脳由来神経栄養因子)や成長ホルモンの分泌が増えて、身体や脳に良い影響があることが科学的に分かっているので、私はウォーキングを1回30分、1日に2回ほぼ毎日行っていますが、時々胸の動悸が激しくなったりするので、貧血の人はやりすぎないように注意する必要があるみたいです。ただ運動不足も良くないので、自分の出来る範囲を見極めることが重要だと思います。また、十分な睡眠と鉄分の吸収を良くするための食事も大事です。タンパク質や鉄分はヘモグロビンの材料となり、ビタミンCは鉄の吸収を高める効果があるので、これからは積極的に摂るようにしようと思います。今後の鉄剤による治療経過を、インシャッラー、このブログでご報告できたらと思います。