ムスリム学びブログ

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『スタンフォード式 最高の睡眠』の読書感想

今日は西野精治氏著『スタンフォード式 最高の睡眠』の感想を書いてみたいと思います。この本は著者の西野氏が世界一の睡眠研究機関であるスタンフォード大学睡眠研究所での最新の知見を基に、睡眠の役割と重要性、最高の睡眠を得るための方法を多数紹介しています。日ごろ睡眠不足を感じている人、日中の睡魔に悩まされている人、朝の寝覚めがすっきりしない人、大きないびきをかいていると家族に言われたことがある人は必見です。この本を読めば睡眠の大切さが良く分かります。そして積極的に良質な睡眠をとろうと思うようになるはずです。わかりやすい言葉で一般の人向けに書かれているのですらすら読めるうえに内容も充実しています。

 

この本から私が学んだことはまず、睡眠の重要性です。睡眠が不足すると、日中のパフォーマンスが悪くなるばかりでなく、病気になりやすく、認知症のリスクも高まり、太りやすくなり、寿命までも短くなることを知り、自分が睡眠をあまりにも軽くみていたと反省しました。これまでは、睡眠を6時間も取れていない日の方が多く、日中、眠気に襲われても、我慢して疲れて集中力の無い状態で作業を続けていましたので、とても効率が悪いことをしていたと思います。私は最近、生活の中に20~30分ほど昼寝を取り入れることにしました。すると、脳や身体の疲労が少し回復して午後のパフォーマンスが上がるのを感じるようになり、今では毎日出来るだけ昼寝をするようにしています。昼寝なんて時間の無駄と思っていましたが、思い切ってやってみて良かったと思います。昼寝の習慣がない人は10分でもいいので、一度騙されたと思ってやってみてください。ただし、1時間以上の昼寝は逆に認知症のリスクが高まるのでご注意を。大手企業では既に昼寝を取り入れている企業もあるそうです。10分休息するだけで社員のパフォーマンスが上がるなら推奨しない手はないですね。

 

次に、入眠後の90分の睡眠の質を確保することが最も重要であること。この時間は成長ホルモンの分泌が80%と最も多く、自律神経を整え、脳のコンディションを整え、日中の眠気も抑えられます。この時間に質の良い睡眠を確保できれば、残りの睡眠も比例して質の良い睡眠となります。心地よい入眠を妨げないようにするには、交感神経が優位の状態から、副交感神経優位の状態に変えていく必要があります。寝る前にスマホやテレビを見たり、おしゃべりをしたり、興奮系のゲームをしたり、脳をアクティブな状態にしてしまう行動はできるだけ避けた方がいいです。私もこの本を読むまではスマホを見たり、子供とおしゃべりしたりしていました。ただ、そもそも睡眠時間が足りていない状態だったので、布団に入った後、わりとすぐに寝付くことが出来ていました。最近は7時間睡眠を目指しているので、早めに寝るようにして、寝る前は脳を出来るだけ刺激しないよう心がけています。夕食後もコーヒーを飲むならカフェインレスのものを飲むようにしました。これまでのところ大きな問題もなく眠ることが出来ています。日中、眠気に襲われることも少なくなったように思います。

 

最後は、入眠のスイッチとして、体温の管理がきわめて重要ということ。深部体温は日中高く夜間低い。皮膚温度は日中低く夜間高い。深部体温と皮膚温度の差が縮まってくるほど眠気が高まります。そのためには、皮膚温度を上げ、手足から熱放散して深部体温を下げる必要があります。入浴すると深部体温が少し上がり、その分だけ大きく下がるので、寝る90分前に入浴を済ませておけば熟眠につながります。私は寝る90分前までに入浴を済ませるのが難しいので、シャワーが多いです。時間がない場合はそれでもいいそうです。シャワーよりも効果的な方法として「足湯」も紹介されていましたが、これは主に「熱放散のアプローチ」。寝る直前でもいいということなので、時間がない人にはいいですね。私も冷え性なので冬は足が冷たくて寝付きにくかったのですが、足湯をすれば温まってスムーズに寝付けそうですので、今後取り入れていきたいと思います。

 

以上が主にこの本を読んで私が気付いたことです。睡眠が私達の健康やパフォーマンスにとってきわめて大事ということがよくわかりました。これまでの自分も含めて、睡眠を軽視している人が多いように思います。これはとても残念なことです。日本人の平均睡眠時間は諸外国と比べても6.5時間と短いそうです。休息するだけで健康になれるし、日中のパフォーマンスが上がるし、寿命も延びる。こんなに美味しいことはないでしょう。一人でも多くの方に睡眠の重要性に気付いてほしいと思います。良質の睡眠を確保することによって、ひとりひとりが元気にはつらつと活動できれば、生産性も上がり、社会全体が活性化するでしょう。この本には、ほかにも質の良い睡眠を確保するためのヒントがたくさん紹介されていますので、自分に合う方法を試してみるといいと思います。ご一読されることをお勧めします。お読みくださりありがとうございました。


スタンフォード式最高の睡眠 [ 西野精治 ]