ムスリム学びブログ

インドネシア人と結婚したムスリムの日々の学びの記録

主婦も働かなければならない?

私は主婦で普段は家にいて家事をこなし、余った時間を語学の勉強に充てたり、読書したり、お仕事したりして過ごしています。そんな私をみて実家の母から「よくも働かないでいられるもんだ」と怒られることが多いです。生活に困っていなければ、無理に働かなくとも自分の好きなことに時間を費やしたいというのが私の考えです。「好きなこと」といっても一日何もしないでぼーっと過ごしている訳ではなく、語学の勉強をしたり、イスラムについて学んだり、学んだことをSNSやブログに発信したり、手作りマスクを作ってみたりと、いずれも建設的な活動をしていると思います。昨日の自分と比べて自己成長をしています。

 

一方で、ただお金を稼ぐため、貯めるためにする仕事は、自己成長がほとんどないと思います。何か新しい仕事に挑戦する場合は別として、たいていの場合、自分に無理なく出来る仕事に就くことが多いです。自分の快適領域、つまりコンフォートゾーンから出ようとしないので、自己成長することはありません。さらに、楽しみは休日に友達と食事したり、ショッピングに行ったりすること以外ほぼ何もない状態であればコンフォートゾーンから一歩も出ない状態なので、自己成長することはありません。このような人が友達と話す時の話題はたいてい、職場の人間関係や世間話、他人の悪口などになりがちです。思考はネガティブになり、人の悪い部分にフォーカスするようになります。人の悪口を言うと、ストレスホルモンのコルチゾールが分泌されます。コルチゾールの高値が長期にわたると、免疫力が低下し、うつ病やさまざまな病気の原因になります。心身ともに健康を害することになりかねません。これとは対照的に、人に親切にしたり、人の良い部分にフォーカスしたりすると、癒しホルモンのオキシトシンが分泌され、免疫力、幸福度ともにアップし、心身に良い影響をもたらします。イスラムでも人の過ちに対して70の理由を考えてあげることが推奨されています。人の悪い行為を許し、良い部分にフォーカスすることが良しとされています。ちなみにイスラムでは人の悪口を言うと罪になります。このように、脳科学的な機序とイスラムの教えは一致しています。ともかく、人の悪口は「百害あって一利なし」です。

 

最近、ベーシックインカムが話題になっていますが、日本で導入されるのはまだまだ先のことと思われます。そうであれば、自分の状態を「マイベーシックインカム」に置き換えて、自己成長のために時間を費やすことは、価値がある時間の使い方と考えています。自己成長するためにはコンフォートゾーンを一歩出る必要があります。自分にとって少しだけ負荷がかかる状態、つまり「ちょい難」の状態の時にドーパミンが出ます。ドーパミンが出ると集中力や記憶力が湧いてきます。達成出来たら「うれしい、楽しい」という幸福感に満たされ、さらにドーパミンが分泌され、もうすこし難しい課題に挑戦したくなります。こうして成長のスパイラルが生まれます。少しずつでも成長をし、それを楽しむ。振り返ってみると、「ああ、自分はここまで来ることが出来た」と感じることが出来る。そんな人生を送っていけたらと思っています。私が目指す方向はムスリムとしてアッラーの道のために役に立てる人間になることです。どうかアッラーのご同意とご援助がありますように。