ムスリム学びブログ

インドネシア人と結婚したムスリムの日々の学びの記録

英検1級合格までの軌跡~3度目の二次試験挑戦から合格まで~

前回は英検1級の二次試験での失敗とその後に私がした対策について書きました。

今回はいよいよ試験本番の様子についてお話ししたいと思います。

 

2004年3月3日、ひな祭り(うちは女の子いないから関係ないけど(*^^*))。その日は春を感じさせるような暖かい日差しが降り注ぐ日でした。私は試験会場に着くのがいつも遅めで長く待たされるので、今回は少し早めに到着しました。受付を通るとすぐに携帯の電源を切るように言われるので、ネタ帳をプリントアウトして持っていき、待ち時間をフル活用して読んでいました。印刷したのは全部読めないかもしれないけど、読み切れない分量を持って行くだけでも安心感につながります。教室移動の指示が出るまで、ずっと口をパクパクさせながら自分の口から英語が出るように練習していました。

 

案内された教室は待合室からごく近い距離の場所で、中の様子をまったく見ることができないまま、教室の前の椅子のところまで案内され、その椅子に掛けて待つように言われました。私の前の受験者が教室から出てきて、いよいよ私が呼ばれました。中に入ると、ネイティブ男性と日本人女性の試験官でした。今回の試験官は二人とも中年で普通な感じでした。ネイティブは最初に試験の説明をするときに、セリフを間違えたらしく、自分で自分を叩くジェスチャーをして少し和ませてくれました。日本人女性はマスクを着けていたため、少し聞き取りにくかったです。

 

私は入室時に一応笑顔は見せたけど、たぶん顔は緊張でこわばっていたと思います。最初に自己紹介するように言われ、ネイティブキャンプで当日の朝練習した通りの内容を全部喋りました。それが終わると「暇なときは何をしていますか」と聞かれたので「家で映画を観ています」と答えると「どんな映画が好きですか」という質問が来たので、「人間ドラマ」と答えました。その後、机の上に伏せてあるカードをめくるように言われました。そして1分のタイマーがオン。

 

私はできるだけ早くスピーチのお題を決めたかったので、この時もおそらく最初か2番目のお題までしか読まなかったと思います。前回悩んでしまって文構成する時間がなかったので、一瞬で決めて理由2つをひねり出すことに集中したいと思っていました。私が選んだのは、「教師は成績の悪い生徒のサポートをしたほうがいいか」というお題でした。偶然にも今回も教育系を選んでいました(笑)。ちょうど試験前に練習していた内容とよく似ていたので、今回はすぐに決めることができました。なんと理由も練習で使っていたものが使えそうだったので、そのまま当てはめることにしました。スピーチを全部言い終わると、試験官らは「もう?」という顔をしていました。おそらく少し早めに終わってしまったのだと思います。が、試験官らは何も言わず、質疑応答に進みました。

 

その後の質問では「どうやって学生をサポートすべきですか?」、「教師のストレスはどう考えていますか?」、(聞き取れていたか自信がないので恐らくですけど)「現代の子供は塾に通ったりすることで影響をうけているが、それについてどう思いますか?」と3つの質問が来ました。今回は一つずつ、具体例を入れながら、結構長めに返しました。最後の質問に対する答えは一番長くなり、文法的につたない感じを出してしまったことは否めないながらも、4分ぎりぎりまで話し続けました。タイマーが鳴ったのでこれで終了です。"Thank you. Have a good day"とか言って教室を出た瞬間、どっと緊張感が抜けた感じでした。試験の会場係の人も私のそんな様子を見て笑って「お疲れさまでした」と声をかけてくれました。

 

手ごたえは半々でした。スピーチがちょっと早めに終わったことと、最後の質問が少し聞き取りづらかったので、自分の答えが質問の答えになっていたかどうかが心配でした。理由ももっと上手く言えたのに分かりづらかったかもしれないと思いました。とにかく終わったので、その日はもうリラックス。ただ、試験結果が来るまでは、相変わらずスピーチの練習はしていました。試験結果が出るまでの10日間ほどの間に、今まで培ってきた勘を忘れたくなかったからです。加えて、ネイティブキャンプでインタラクションの練習も続けました。前回の試験後は、結果が出るまで何もしなかったために、何もかも一度振り出しに戻ったような気がしていましたので、今回は不合格も覚悟の上で同じ轍を踏みたくありませんでした。

 

そして3月12日火曜日、試験結果発表の日。午後からの発表だったので、お昼ご飯を食べて、少しリラックスして落ち着いたところで、恐る恐るアクセスしました。怖いけど、見ないと先に進めないし、不合格だったとしても一番つらいのはその日だけだからと自分を説得して早く結果を見ることに決めていました。そして、いざ開けてみると、緑地に白の「合格」の文字が!!「わ~っ!」と思わず叫んでしまいました。もう見た瞬間泣きたくなるほど嬉しかったです。アルハムドゥリッラー(≧▽≦)

 

スコアはスピーチ8点、インタラクション8点、文法と語彙7点、発音8点で、前回スコア(スピーチ5点、インタラクション4点、文法と語彙が6点、発音7点)と比べると劇的に上がっていました。スピーチは短かったものの、2分以内に論理的にポイントを押さえることができたこと、インタラクションは、具体例を入れて会話を継続させることができたことが今回2人の試験官がそれぞれ4点をつけてくれた要因ではないかと思います(5点はないと思うので(*^^*))。文法はまだまだだけど大きくコケてはいなかったから7点かなと。これは英語運用能力がまだまだということを真摯に受け止めて、今後鍛えていかないといけません。発音については初めて8点もらいましたが、正直、自分が試験でどんな発音をしていたかは録音もないのでよく分かりません。強いて言うなら、毎日ネイティブキャンプで英語を話して耳が英語に慣れていたから声にも出しやすかったのかもしれません。

 

こんな感じで私の英検は終わりました。英検の勉強をしてきて良かったのは、語彙力とスピーキング力が格段に上がったことです。一次試験があっけなく受かってしまったので、読解と聴解はまだ自信がないのが現状です。正直もっと伸ばしたかった。ということで今度はTOEICで高得点を目指そうかなと思っています。こちらは読解と聴解しかないから、これで高得点を取れるようになれば、本当に4技能を底上げすることができます。問題集も買ったので早く取りかからなければ!新たな目標ができました。

 

ここまで読んでくださった方、長々とお話に付き合っていただき、本当にありがとうございました。これから英検を受ける方の参考に少しでもなれば嬉しいです。ではまた!