ムスリム学びブログ

インドネシア人と結婚したムスリムの日々の学びの記録

イスラムでの隣人への対処法

前回は隣人が私達ムスリムにとってどれほど大きな権利を持っているかについて書きました。今回は、自分が隣人に対して良い行いをしていても、隣人が自分に対して繰り返し危害を与えてくる場合の対処法について、インドネシアのテレビ番組でティオ先生がお話しされたことをまとめてみます。

 

1.まずは我慢すること

その隣人はアッラーによる導きがまだもたらされていない状態であると考えられます。私達は相手に怒りをぶつけるのではなく、忍耐する必要があります。人間は他人の心はコントロール出来ませんが、自分の心をコントロールすることは出来ます。

 

2.違う方法を探ってみる

例えば、鶏を捕まえようとしていきなり飛びかかるのではなく、餌をやって鶏が餌に夢中になっている時に近づいて捕まえるのと同じように、いきなり隣人の家に怒鳴り込むのではなく、まずは挨拶したり、おしゃべりしたり、趣味について尋ねたりして仲良くなってから伝えてみる、ということです。

 

3.集会で話し合う

正式な場に問題を提起して会議の場で話し合うことが望ましいです。

 

4.ヒジュラする(離れる)

相手とのコミュニケーションがどうしても困難な場合は、最終手段としてその場所を離れる必要があります。悪い環境が生活に及ぼす影響はきわめて大きいので、そのようなものから自分を遠ざけなければなりません。ヒジュラはこのほか、心理的に悪いものを捨てて良い方向に自分を向けていくことを意味しています。心がきれいな状態でなければ信仰が保てません。ヒジュラするならイマン(信仰心)が高い人々のいる場所に行くのが良いでしょう。

 

以上をまとめてみると、直接的ではなく間接的に、必要であればみんなで話し合って、どうしても難しい場合はヒジュラする、ということです。迷惑行為を繰り返す隣人を我慢するには相当な忍耐力が必要です。アッラーよ、私達がアッラーのご命令に従うことが出来るよう忍耐強くしてください。

 

(Kompas TV、Kalam Hati、ティオ・イスカンダル先生の講話より)