ムスリム学びブログ

インドネシア人と結婚したムスリムの日々の学びの記録

公共の場で席を譲る徳

(ここではインドネシアのテレビ番組、Kalam Hatiで先生がお話しされた内容に基づいて書いています。)

 

電車やバスでお年寄りや妊婦さんに席を譲ることは、イスラムでなくとも一般的に推奨される行為ですが、イスラムでも勿論推奨されています。クルアーンに以下のように記載されています。

 

「あなたがた信仰する者よ,集会のおりに(広く)席をあけなさいと言われた時は,直ぐ席を譲れ。アッラーはあなたがたのために(十分な)席を与えられる。また立ち上るよう言われた時は,直ぐ立て。アッラーはあなたがたの中信仰する者や,知識を授けられた者の位階を上げられる。本当にアッラーは,あなたがたの行う一切を熟知なされる。」

(抗弁する女章、58:11)

 

最近はコロナウイルスのために、集会に行ったり、公共の乗り物に乗ったりする機会が少なくなっていると思いますが、物質的なものに限らず、情報や力でも他人に分け与えると、同じようにアッラーが私達に恵みを与えてくださいます。

 

ラシード先生がメッカのカアバ神殿の周囲を回っていた時にご覧になったそうですが、敬虔なムスリムたちがこぞって、暑さで汗が出るからとティシュを配って歩いたり、ザムザムの水を配って回ったり、婦人に座る場所を譲ったりして、その親切な行為を止めようともせず、ずっと続けていたそうです。マーシャッラー。

 

ただ、注意すべき点は、必要な時に必要な物を与える、ということです。災害に遭って避難している人に食料を届けたものの、必要な時期を過ぎていたり、咳をしている人にバイクを貸してあげたりしても意味がありません。

 

イスラムに入る前は、人に席を譲る行為は一般常識として捉えていましたが、このような善行をすることによってアッラーが私達にもリズキ(糧)を増やしてくださることを知ると、さらに意欲が湧いてくるような気がします。スブハーナッラー。やはりよく出来た宗教です。死ぬまでに出来るだけたくさんの善行をしたいものです。インシャッラー。

 

(Kompas TV、Kalam Hati、ラシード先生の講話より)