ムスリム学びブログ

インドネシア人と結婚したムスリムの日々の学びの記録

値段交渉時のマナー

 

商売はアッラーによって許可されていますが、ルールに則って行われなければなりません。

 

販売者側の禁忌事項

①お店に商品を並べるときに、一番上に良品を置いてその下に品質の劣ったものを置くこと

②物を売るときにその物について「アッラーに誓って」と宣言すること

 

①はお客さんを欺く行為です。②は例えばトマトを売るとき、「アッラーに誓っておいしいよ」などと、「アッラーに誓って」と言うことであり、お客さんはお店に並んでいるトマトを見て信用して買うので、敢えてこのような誓いを立てる必要はないということです。

 

購入者側の禁忌事項

①他人の交渉中に割って入る行為

②値段を安くしてほしいために商品をけなしたりする行為

 

①は例えば兄弟姉妹が店で自転車の値段交渉をしている際に、自分が割って入ってきてその兄弟姉妹よりも高い額を提示することです。これはマナー違反になるので、兄弟姉妹の値段交渉が終わるまで待たなければなりません。尚、競売はこれとは扱いが異なります。競売は相応しい価格でない場合もありますが、おそらく相応しい取引をしていると考えられます。

 

②は商品に問題がないのに値段を安くしてほしいために商品にケチをつけることであり、これは詐欺行為にあたります。これとは反対に、実際に商品に傷がついていたり破れていたり、汚れていたりする場合は値段交渉しても問題ありません。交渉は販売者と購入者双方の合意の下に行われなければなりません。

 

常識的に考えてもっともなことばかりですね。ただ、「アッラーに誓って」というのは日本では聞かれないのでイスラム圏ならではの誓いの言葉だなと思いました。もっとも、日本にも似たようなことを言う人がたまにいますが…。お互いに気持ちの良い取引をしたいものです。インシャッラー。

 

(Kompas TV、Kalam Hati、ソルメド先生による講話より)