ムスリム学びブログ

インドネシア人と結婚したムスリムの日々の学びの記録

イスラムのメンタル疾患の予防と対策

前にも絶望してはいけないことをこのブログで書きましたが、クルアーンに以下の記載があります。

 

アッラーの情け深い御恵みに決して絶望してはならない。不信心な者の外は,アッラーの情け深い御恵みに絶望しない。」(クルアーン、ユースフ章、12:87)

 

絶望に至るには人によってさまざまな要因が考えられますが、いずれにしても絶望してしまう人はアッラーを信じていないことになります。アッラーに対して不満を抱いたり、絶望したりすることは罪になります。アッラーの美名のひとつに「アル・ガフール(お許しになる方)」があります。罪を犯したとしても絶望してはいけません。精神的に落胆しているときこそズィクルしてアッラーを思い出しましょう。「アッラーアッラー」でも「ラー イラーハ イッラッラー」でも構いません。胸に手をあてて心を感じながら言ってみてください。

 

前にズィクルについて書いたときのように、人間の身体の健康には食べ物や飲み物、脳の健康には知識、心の健康にはズィクルが必要です。心にズィクルという栄養を与えない人や信仰心がない人はメンタル疾患に罹りやすくなります。

 

アッラーがこれまで私達にお与えくださった数々の恩恵を見てください。赤ちゃん、2歳、6歳、8歳と、まだ崇拝行為もしていない幼少の頃からリズキ(糧)をお与えくださいました。大人になった今、私達は完全な崇拝行為ができているでしょうか。アッラーはそんな私達にもリズキを与え続けてくださっています。それなのに私達はなぜ絶望するのでしょうか。精神的落胆に陥らないようにするにはアッラーを信仰することです。

 

私達の身体は外側と内側の2側面があります。外側は肉体でその中心に脳があり、内側は魂でその中心に心があります。メンタル疾患は心の病にあたります。メンタル疾患はイスラムでは40種類挙げられますが、大きくは以下の4つに分類されます。

 

1.高慢

2.貪欲

3.妬み、復讐

4.お返しの期待

 

イブリースは、アッラーから人間にサジダするように命じられたとき、自分は火から創られているのに、土から創られた人間になぜサジダしなければならないのかという高慢な気持ちからアッラーのご命令を拒否しました。上に挙げた状態はアッラーのことを思い出していないことから起こります。アッラーはいつも私達の心をご覧になっています。メンタル疾患をなくすには「ラー イラーハ イッラッラー」とアッラーを思い出すことです。メンタル疾患の薬はただアッラーに近づくこと、これに尽きます。どうか私達をメンタル疾患からお守りください。いつもアッラーのことを思い出せるようにしてください。

 

(Kompas TV、Kalam Hati、ラシード先生の講話より)